主張しないことが価値になる時代へ ― MUJI Labo 2026年春夏が示す”静かな存在感”

こんにちは!スミスです。

無印良品が展開する実験的ライン「MUJI Labo」から、2026年春夏コレクションが1月19日より順次発売されました。WWDJAPANの報道によれば、「帆布や再生ポリエステルデニムなど機能素材を採用」(「MUJIラボ」が2026年春夏コレクション発売 帆布や再生ポリエステルデニムなど機能素材を採用 – WWDJAPAN)しており、派手な装飾や強いトレンド要素を排し、素材感と設計思想を前面に出したラインナップとなっています。

MUJI Laboの特徴は、「服として目立つ」ことよりも、「生活の中で自然に存在する」ことに価値を置いている点です。今回の春夏コレクションも、その姿勢が色濃く表れています。色味は抑制され、シルエットは身体と空間に余白を残す設計。着る人の個性を上書きしない服、と言い換えることもできるでしょう。

この記事では、MUJI Labo 2026年春夏コレクションの特徴から、なぜこの服が今の時代に支持されるのか、そしてどう生活に取り入れるべきかを、ライフスタイル視点で深く掘り下げていきます。

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MUJI Labo 2026年春夏の全体像

MUJI Laboは、無印良品のベーシックな衣服づくりを追求する実験室として2005年にスタートし、2024年秋冬シーズンに大幅なリニューアルを遂げました。良品計画のプレスリリースによれば、「シンプルで洗練されたデザインと、素材の持つ力を生かし、細部にまでこだわった丁寧なものづくりで実現する『MUJI Labo』で、ものづくりの実験や挑戦をこれからも続け、未来の無印良品の商品へつないでいきます」(「MUJI Labo」 2026年春夏シーズンアイテム発売 | ニュース | 株式会社良品計画)とあります。

「帆からこうなる。」というコンセプト

2026年春夏コレクションのテーマは「帆からこうなる。」です。無印良品公式サイトによれば、このテーマのもと、「自然の力/素材の力を引き出して、細部まで徹底的にこだわった丁寧なものづくりから生まれた」(MUJI Labo(ムジラボ)|無印良品)コレクションとなっています。

「帆」という言葉から連想されるのは、風を受けて進む船の姿です。自然の力を活用し、無駄なく前に進む。この姿勢は、MUJI Laboのものづくりの哲学そのものを表していると感じます。派手な装飾で目を引くのではなく、素材本来の力を引き出すことで、長く愛用できる服を生み出す。そんな意図が込められているのでしょう。

展開店舗と価格帯

2026年春夏コレクションは、無印良品の一部店舗(18店舗)と公式ネットストアで順次発売されます。さらに、中国大陸、アメリカ、フランスなど海外14の地域でも順次展開される予定です。

MUJI Laboは無印良品の中でもプレミアムラインとして位置づけられており、通常の無印良品商品よりも価格帯は高めです。しかし、使用される素材の質、縫製の丁寧さ、デザインの完成度を考えれば、決して高すぎるとは感じません。むしろ、長く着続けることを前提とした「投資」と考えるべき価格設定です。

私が評価したいのは、無印良品というブランドが持つアクセシビリティ(手に入りやすさ)を保ちながら、質の高い服を提供している点です。ハイブランドのような高額設定ではなく、かといってファストファッションのような使い捨て前提でもない。この絶妙なポジショニングが、MUJI Laboの魅力の一つです。

代官山店というフラッグシップ

MUJI Laboの世界観を体験できる場所として、2024年10月にオープンした「無印良品 代官山」があります。この店舗は、「MUJI Laboの世界観を店舗内装も含め表現した店舗で、ゆったりとお買い物をお楽しみいただけます」(MUJI Labo(ムジラボ)|無印良品)となっており、MUJI Laboの衣服だけでなく、生活雑貨、スキンケア用品、食品なども取り扱っています。

実際に代官山店を訪れることで、MUJI Laboがどのような空間に溶け込むことを想定して作られているのかが理解できます。静かで落ち着いた空間に、自然光が差し込む。そこにMUJI Laboの服が掛けられている。その光景は、まさに「生活道具としての服」を体現しています。

「帆からこうなる」というテーマの意味

機能素材としての帆布

2026年春夏コレクションで注目したいのが、帆布(はんぷ)という素材の採用です。帆布とは、船の帆に使われる厚手の平織り綿布で、耐久性と通気性に優れた素材です。

WWDJAPANの記事では、「帆布や再生ポリエステルデニムなど機能素材を採用」(WWDJAPAN)していると報じられています。帆布は本来、過酷な自然環境に耐える必要がある船の帆として使われてきました。その耐久性を衣服に応用することで、長く着続けられる服が実現するのです。

私が興味深いと感じるのは、MUJI Laboが「新しい素材」ではなく「伝統的な機能素材」を選んでいる点です。最新技術で開発された化学繊維ではなく、昔から使われてきた素材に立ち返る。この姿勢は、無印良品が掲げる「これがいい」ではなく「これでいい」という哲学と一致しています。

再生ポリエステルデニムという選択

環境配慮の観点から注目したいのが、再生ポリエステルデニムの採用です。従来のデニムは綿100%が主流でしたが、再生ポリエステルを混紡することで、環境負荷を軽減しています。

良品計画は「感じ良い暮らしと社会」の実現に向けて、「地球環境の維持や、社会課題の解決に向け、さまざまな文化伝統から学び、生活者個人の個性が輝くような、商品やサービスの開発を目指します」(株式会社良品計画)と述べています。

この再生素材の使用は、単なる環境アピールではありません。サステナビリティ(持続可能性)を前提とした服作りが、もはや選択肢ではなく必須条件になっている時代を反映しています。MUJI Laboは、その姿勢を製品に落とし込むことで、消費者に「意味のある選択」を提供しているのです。

色味の抑制とシルエットの余白

2026年春夏コレクションを見て最も印象的なのは、色味の抑制です。無印良品公式サイトの商品画像を見ると、ベージュ、グレー、ネイビー、ホワイトといったベーシックカラーが中心となっています。

鮮やかな色や派手なプリントは一切なく、素材の持つ自然な色合いを活かしたカラーリングです。これは、トレンドカラーを追いかける必要がなく、何年経っても古く見えないという利点があります。

また、シルエットについても、身体に密着しすぎず、かといってオーバーサイズでもない。程よい余白を残したデザインが特徴です。この余白は、着る人の体型を選ばず、さらに重ね着などのレイヤリングにも対応できる柔軟性を生み出しています。

私が感じるのは、これらのデザイン選択が「引き算の美学」を体現しているということです。足すのではなく、削ぎ落とすこと。その結果、本質だけが残る。MUJI Laboの服は、まさにその思想を形にしたものだと言えるでしょう。


なぜ今”静かな存在感”が求められるのか

ミニマルライフ志向との親和性

近年、ミニマルライフ(最小限の物で豊かに暮らす生活様式)を志向する人が増えています。この傾向は特に30〜50代の大人世代に顕著で、「物を減らして、質を高める」という価値観が支持されています。

MUJI Laboの”静かな存在感”は、このミニマルライフ志向と非常に相性が良いのです。服を減らすと、一着一着に求める役割は大きくなります。仕事、プライベート、移動といった複数のシーンを無理なく横断できる服が必要になる。MUJI Laboの服は、まさにその要求に応えるものです。

例えば、ベーシックな色味のシャツは、ビジネスシーンでもカジュアルな場でも違和感がありません。シンプルなデザインだからこそ、合わせる相手を選ばず、少ない服でも多様なコーディネートが可能になります。これは「選択疲れ」を減らすという意味でも重要です。

トレンド消費からの距離感

ファッション業界は長年、「トレンドを追いかける消費」を前提としてきました。毎シーズン新しい流行が生まれ、それに合わせて服を買い替える。しかし、この消費スタイルに疲れを感じる人が増えています。

私が評価したいのは、MUJI Laboが「流行を作らない勇気」を持っているブランドだということです。トレンドを無視しているわけではありませんが、それに流されることもない。自分たちが信じる「良い服」の基準を持ち、それを貫いている。

これは、消費者にとって大きな価値があります。MUJI Laboの服を買えば、来年「流行遅れ」になる心配がないからです。5年後、10年後も着続けられる。その安心感は、現代の消費者が求めているものです。

「生活道具」としての服という視点

MUJI Laboの服を語る上で欠かせないのが、「生活道具」としての服という視点です。これは単なる衣料品ではなく、生活を整え、豊かにするための道具として服を捉える考え方です。

無印良品の商品全般に共通する思想ですが、MUJI Laboではこれがより明確に表現されています。見た目の新しさよりも、着続けたときの変化や耐久性を重視する。素材が経年変化で味わいを増すことを前提とした設計。これらは、ファストファッションとは真逆の価値観です。

私が個人的に共感するのは、この「道具」としての服という考え方が、服との関係性を変えてくれる点です。消耗品ではなく、長く付き合うパートナー。そう捉えることで、服への愛着が生まれ、大切に扱うようになる。結果として、服の寿命が延び、無駄な買い替えが減る。これは経済的にも環境的にも合理的な選択です。

MUJI Laboを生活に取り入れる理由

着続けることで分かる価値

MUJI Laboの真価は、実際に着続けてみないと分かりません。店頭で見たときの第一印象は、「地味」「面白みがない」と感じる人もいるかもしれません。しかし、それこそがMUJI Laboの狙いなのです。

着てみると、素材の質の高さが実感できます。肌触りの良さ、動きやすさ、洗濯を繰り返しても崩れないシルエット。こうした要素は、数回着ただけでは分からず、日常的に着続けることで初めて理解できます。

また、経年変化も楽しみの一つです。帆布やデニムといった素材は、使い込むほどに味が出ます。新品のパリッとした状態も良いですが、何年も着て自分の身体に馴染んだ状態の服には、代えがたい価値があります。

「選ぶ理由」を明確にする

現代は選択肢が多すぎる時代です。ファッションECサイトを開けば、無数のブランドと商品が並んでいます。その中から「何を選ぶか」を決めるのは、想像以上に労力がかかります。

MUJI Laboは、「選ぶ理由」を明確にしてくれるブランドです。素材の質、環境への配慮、長く使える設計、ミニマルな美学。これらの価値観に共感できるなら、MUJI Laboを選ぶ理由は十分にあります。

私が思うに、服を選ぶということは、自分の価値観を表現することでもあります。派手な服で目立ちたいのか、静かに佇みたいのか。トレンドを追いかけたいのか、自分のスタイルを貫きたいのか。MUJI Laboを選ぶことは、後者の価値観を選ぶことを意味します。

生活全体を整えるきっかけとして

MUJI Laboを生活に取り入れることは、服だけでなく、生活全体を見直すきっかけにもなります。シンプルで質の高い服を着ていると、他の持ち物もそれに合わせたくなるものです。

無印良品というブランドは、衣服だけでなく、家具、食品、文房具、スキンケアまで、生活のあらゆる側面をカバーしています。MUJI Laboの服を軸に、他の無印良品商品を組み合わせることで、統一感のある生活空間を作ることができます。

これは単なる「ブランド統一」ではありません。「これがいい」ではなく「これでいい」という無印良品の思想を、生活全体に取り入れることです。過剰な装飾を削ぎ落とし、本質だけを残す。その結果、心地よく、整った生活が実現するのです。

2026年春夏コレクションの提案する未来

MUJI Labo 2026年春夏コレクションは、「帆からこうなる。」というテーマのもと、自然の力を活かした服作りを追求しています。それは、人工的な装飾に頼らず、素材本来の力を引き出すアプローチです。

このコレクションが示しているのは、「主張しないことが価値になる時代」の到来だと私は考えています。SNS全盛期において、人々は常に「目立つこと」「注目されること」を求めてきました。しかし、その疲れが蓄積した今、静かに佇む美しさが再評価されているのです。

MUJI Laboの服は、着る人の個性を上書きしません。むしろ、着る人の本来の魅力を引き立てます。服が主役ではなく、あなたが主役。服はあくまでも、あなたの生活を支える道具。そんな関係性を、MUJI Laboは提案しているのです。

まとめ:服を通して生活を整える

MUJI Labo 2026年春夏コレクションは、派手さはありません。SNS映えする華やかさもありません。しかし、だからこそ価値がある。そう断言できます。

このコレクションは、「服を通して生活を整える」という無印良品らしい哲学を、静かに、しかし確実に伝えてきます。トレンドを追いかける消費から距離を置き、自分の生活リズムに合うものを選びたい人にとって、MUJI Laboは一つの明確な指針になっています。

素材の力を引き出し、長く着続けられる服を作る。環境に配慮し、社会課題の解決に貢献する。個性を上書きせず、着る人を引き立てる。これらすべてが、2026年春夏コレクションに込められたメッセージです。

もしあなたが、服の数を減らして質を高めたいと考えているなら。トレンドよりも自分の価値観を大切にしたいと思っているなら。MUJI Labo 2026年春夏コレクションは、きっとあなたの期待に応えてくれるでしょう。

主張しないことが、最大の主張になる。そんな時代が、もう始まっています。


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参考記事リンク

  1. 無印良品公式サイト:MUJI Labo(ムジラボ)
  2. 株式会社良品計画:「MUJI Labo」の2026年春夏シーズンアイテムを発売
  3. WWDJAPAN:「MUJIラボ」が2026年春夏コレクション発売 帆布や再生ポリエステルデニムなど機能素材を採用

※本記事の情報は2026年1月19日時点のものです。最新情報については公式サイト等でご確認ください。

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