こんにちは!スミスです。日本の高齢化を「社会課題」としてではなく「市場」として捉え直したとき、いま最も動きが速い分野のひとつが介護・福祉機器の世界です。その最前線が3日間で一望できるのが、東京ビッグサイトで開催される「H.C.R.(国際福祉機器展&フォーラム)」です。出展企業約400社、来場者約12万人というアジア最大級の規模を誇りながら、入場料は無料。2026年は10月7日(水)〜9日(金)の開催が公式発表されています。基準日(7月26日)からおよそ73日後という、準備を始めるのにちょうどよいタイミングです。ただし2026年は、例年とは会場が変わるという見落としやすい変更点があります。この記事では、会場変更の詳細から、実質的な準備開始日となる9月1日のWeb展開幕まで、公式情報をもとに整理してお届けします。
H.C.R.2026とは?来場者12万人が集まるアジア最大級の福祉機器展
第53回を迎える、世界の福祉機器が集まる総合展
H.C.R.(Home Care & Rehabilitation Exhibition)は、正式名称を「H.C.R.2026 第53回国際福祉機器展&フォーラム」といい、主催は全国社会福祉協議会と保健福祉広報協会です。展示されるのは、手づくりの自助具(じじょぐ=障害のある方が日常動作を自分で行いやすくする道具)といった素朴なものから、最先端技術を使った介護ロボットまで、実に幅広い領域にわたります。
規模感も突出しています。2025年大会の公式発表によれば、「3日間の累計来場者数は、121,137名」に達しました(国際福祉機器展(H.C.R.)公式サイト・H.C.R.2025会期速報)。第53回という開催回数が示すとおり、半世紀以上にわたって続いてきた歴史ある展示会でもあります。
2026年の会期は10月7日〜9日、入場料は無料
2026年大会の基本情報を整理しておきましょう。リアル展は10月7日(水)から9日(金)までの3日間、開催時間は10時から17時まで(最終日の9日のみ16時まで)です。入場料は無料で、入場方法は事前登録制となっています(国際福祉機器展(H.C.R.)公式サイト・開催概要ページ)。
名称:H.C.R.2026 第53回国際福祉機器展&フォーラム
リアル展:2026年10月7日(水)〜9日(金)10:00〜17:00
※9日(金)のみ16:00まで
Web展:2026年9月1日(火)〜11月13日(金)
会場:東京ビッグサイト 東展示ホール1・2・3・7・8
入場料:無料(事前登録制)
主催:全国社会福祉協議会/保健福祉広報協会
規模:出展企業約400社、来場者約12万人
経済産業省も後援——「成長市場」としての介護・福祉産業
この展示会を「経済・ビジネス」の文脈で見るうえで見逃せないのが、後援機関の顔ぶれです。公式サイトによれば、後援予定には厚生労働省だけでなく、経済産業省・総務省・国土交通省・こども家庭庁・東京都などが名を連ねています。
私個人の考えとしては、ここに経済産業省が入っている点にこそ、この分野の位置づけが表れていると感じます。介護や福祉は、ともすれば社会保障費という「コスト」の側面ばかりが語られがちです。しかし実際には、深刻な人手不足を背景に介護ロボットやセンサー、業務支援システムへの投資が加速しており、産業政策の対象としても明確に扱われています。出展400社・来場12万人という数字は、国内のBtoB展示会としても有数の規模です。介護事業者や医療機関の方はもちろん、この市場に参入を検討しているメーカーや商社の担当者にとっても、業界地図を一日で俯瞰できる貴重な機会と言えるでしょう。
【要注意】2026年は会場が変わります——東展示ホールへ移動
ビッグサイト改修工事に伴う会場変更
ここが本記事で最もお伝えしたいポイントです。過去にH.C.R.を訪れたことがある方ほど、うっかり間違えかねない変更があります。
2026年の会場は、東京ビッグサイトの東展示ホール1・2・3・7・8です。公式サイトの開催概要ページには「ビッグサイトの改修工事に伴い会場が変わります」と明記されています(国際福祉機器展(H.C.R.)公式サイト・開催概要ページ)。2025年大会は西展示ホール・南展示ホールでの開催だったため、前回の記憶のまま向かうと、広大な敷地内で無駄に歩き回ることになりかねません。
私個人の考えとしては、東京ビッグサイトのように棟が分かれている会場では、この種の変更は想像以上にダメージが大きいものです。東と西では最寄駅からの動線そのものが変わりますし、館内を移動するだけでも10分以上かかります。3日間しかない会期で、しかも回りたいブースが多い展示会だからこそ、会場棟の確認は出発前の必須項目にしておきたいところです。
最寄駅は2つ、最短はゆりかもめ
会場へのアクセスは、公式サイトのアクセス案内によれば、ゆりかもめ「東京ビッグサイト」駅から徒歩約3分、りんかい線「国際展示場」駅から徒歩約9分となっています。ゆりかもめのほうが会場に近い一方、りんかい線は新宿・渋谷方面からの直通アクセスに優れるため、出発地に応じて選ぶとよいでしょう。
なお、会期中は同じビッグサイトで別の展示会が同時開催されることも珍しくありません。駅から会場へ向かう人の流れが必ずしもH.C.R.会場と一致するとは限らないため、案内表示は自分の目で確認することをおすすめします。
バリアフリー情報は専用アプリで事前確認
H.C.R.ならではの配慮として、公式サイトでは会場周辺のバリアフリー情報を確認できるアプリ「WheeLog!」の活用が案内されています。車いすで実際に通った道や、利用した施設の情報をユーザー同士が共有する仕組みで、無料で利用できます。
車いすを利用される方やご家族と一緒に来場する予定がある場合は、当日いきなり現地で判断するのではなく、こうしたツールで事前にルートを確認しておくと安心です。展示会そのものだけでなく、行き帰りの動線まで含めて計画を立てられるかどうかで、当日の疲労度は大きく変わってきます。
今から動くなら「Web展」——9月1日スタートが実質的な準備開始日
Web展は9月1日から11月13日までの2か月半
H.C.R.が他の大型展示会と一線を画すのが、リアル展とは別に「Web展」が長期間にわたって開催される点です。2026年のWeb展の会期は9月1日(火)から11月13日(金)までで、リアル展の3日間をはさんで前後に大きく広がっています。
公式サイトによれば、Web展ではリアル展の会場エリアと連動した出展社・製品情報を確認でき、リアル展終了後にはセミナーのアーカイブ配信も行われます。つまり、10月7日〜9日の3日間に予定が合わない方でも、Web展だけで相当量の情報収集が可能だということです。
私個人の考えとしては、これは地方の介護事業者にとって特に価値のある設計だと思います。東京への出張は、交通費・宿泊費・人員配置のすべてに負担がかかります。現場を空けられない事業所にとって、2か月半という長いWeb会期は、実質的に「行かなくても参加できる」選択肢を用意してくれているに等しいのではないでしょうか。
出展社情報は9月中旬公開予定、事前の絞り込みがカギ
準備の実務面で押さえておきたいのが、出展社情報の公開時期です。公式サイトの案内では、「出展社情報は9月中旬頃公開予定」とされています(国際福祉機器展(H.C.R.)公式サイト・H.C.R.ナビはじめての方)。
400社規模の展示会を、事前の当たりをつけずに歩き回るのは現実的ではありません。9月中旬に出展社リストが公開されたら、まずは自社の課題に近い分野の企業をピックアップし、フロアマップ上で回る順番まで決めておく。この一手間があるかないかで、3日間(あるいは1日)の収穫はまったく変わってきます。セミナーや体験企画も併催されるため、聴きたいプログラムがあれば時間割との調整も必要です。
入場無料でも「事前登録」は必須
最後に、意外と見落とされがちな点を確認しておきましょう。H.C.R.は入場料無料ですが、入場方法は事前登録制です。中小企業基盤整備機構が運営する支援情報サイトでも、入場料は無料で事前登録制である旨が案内されています(J-Net21(中小企業基盤整備機構)・H.C.R.2026展示会情報ページ)。
「無料なら当日ふらっと行けばいい」という発想は禁物です。登録の受付開始時期や具体的な手続き方法は公式サイトで順次案内されるため(例年の運用。2026年の詳細は公式サイトで要確認)、Web展が始まる9月1日前後には一度サイトを確認しておくことをおすすめします。
まとめ:H.C.R.2026を最大限活用するために
準備チェックリスト
この記事のポイントを整理します。H.C.R.2026は10月7日(水)〜9日(金)、東京ビッグサイト東展示ホールで開催。入場無料・事前登録制で、出展約400社・来場約12万人というアジア最大級の福祉機器展です。2026年は改修工事の影響で会場棟が変わる点が最大の注意事項となります。
- 会場棟の確認:2026年は東展示ホール1・2・3・7・8。前回の記憶で動かない
- 9月1日:Web展開幕。ここから出展社・製品情報のチェックを開始
- 9月中旬:出展社情報の公開予定。回りたいブースを絞り込む
- 事前登録:入場無料でも登録は必須。受付開始の案内を見逃さない
- 持ち物:カタログや資料が大量に配布されるため、折りたためる大きめのバッグがあると助かります
事業者と当事者が同じ場に立つ、稀有な展示会
私個人の考えとして最後に付け加えたいのは、H.C.R.が持つ独特の性格についてです。一般的なBtoB展示会は、業界関係者だけが集まる閉じた場になりがちです。ところがH.C.R.は、介護事業者やメーカーの担当者と並んで、実際に介護をしている家族や、福祉機器を使う当事者本人も同じ会場で製品に触れています。
作り手と使い手が同じ床の上で言葉を交わせる展示会は、そう多くありません。市場としての健全さは、こうした距離の近さから生まれてくるのではないかと感じます。介護・福祉分野でのビジネスを考えている方はもちろん、身近に介護の課題を抱えている方にとっても、足を運ぶ価値は十分にあるはずです。
※本記事の情報は2026年7月26日時点のものです。会期・会場・出展社情報・事前登録の受付方法は変更される場合があります。最新情報については国際福祉機器展(H.C.R.)公式サイト等でご確認ください。

